2013年11月29日金曜日

「オオニシ」を走る

チャリンコネタです。

一昨日、4ヶ月ぶりに「こーぢ倶楽部」へ行ってきた。頻繁に通えないのは場所がかなり遠いこともあるが、それより与えられた課題をちゃんと体現できるようにするには、それなりの筋肉を身体につける必要があり、歳のせいか時間もかかる。ただ着々と回すペダリングは身につきつつあり、自転車に乗る事自体が益々楽しくなっている。

今回のレクチャーは上半身の筋肉の使い方が中心、こーぢさんの勧めるフォームは骨盤を立てて背中を丸めて引き足を使いやすくするというもの。それに伴ってハンドルの握り方、力の加え方など知らなかったテクニックをいくつも教わる。腰回りの柔軟性に加えて肩甲骨まわりもストレッチして肩から腕を動きやすくしていく。自転車に乗る前にイメージ作りの体操?をするのだが、これがかなりキツい。

最終的にこの日は3本ローラーで下ハンでダンシングして自転車を左右に大きく振るという技術を教わった。以前も何度かトライさせられ、なかなかスムースにいかなかったが、随分身体の軸がしっかりしてきたのか、だいぶ上手にダンシングできるようになってきた。ダンシングはサドルから腰を上げて、腹筋、背筋を使ってしっかりペダリングすることに加え、肩から腕、手の指先まで使って全身のパワーを自転車に伝えていく。まさに全身運動となる。かと言って肩や腕に力を入れるわけではなく、しなやかに自転車を振っていく感じ。

さて、習った技術を復習すべく今日は実走に出た。今日は天気はいいものの、冬型の気圧配置で気温も下がり、ここ房州特有の「オオニシ」と呼ばれる強風が吹いている。午前中まだそれほど風が強くない時間を狙って家を出るが、家の近くでは既に7~8mの風が吹いている。コースを南下すればするほど風が強くなってくる。白浜から洲崎へ向かう海岸線では10~15mくらい吹いているだろうか?

これだけ風が強いと、写真にある通り道路まで海岸の砂が飛んで来て、あっという間に道路に積もっていく。立っているだけでもこの砂が顔や身体に当たって痛い程である。風が一段落すると除雪車ならぬ、ショベルカーが出てこの砂をまた海岸へ戻す作業をしてくれるのだが、どうやら昨日からこの強風が吹き続いている様子。所々、道路幅いっぱいに砂が覆っている箇所もある。

まあ以前だったら、この強風に途中で引き返していたものだが、バイクのコントロールが少し上手くなったのかなんとか走れてしまうもので、早速レクチャーでのポイントを確かめながら、向かい風では下ハンで深い前傾姿勢をとりながら、回すペダリングに加えてハンドルの持ち方ひとつで安定しながら前進していく。かえって追い風でスピードに乗っている時の方が不安定で、不意に横風にあおられビビる。

この強風下でのトレーニング、出力も高めに維持でき効率的ともいえるが、人にはあまりおススメできないかも。風向きによっては背後から来る車の気配に気付きにくかったり、安全を考えると少々問題あり。風の度合いにもよるので、風を利用できるという範囲で乗るべきかな。

2013年11月21日木曜日

TAKANAKA

先週末の"Papa Boogaloo"の二連チャンのライヴの興奮も覚めやらぬまま、週初めから明日22日に迎える
"TAKANAKA 60th Groove" のライヴのリハーサルで忙しい。バンドのツアーは既に終わっており、今回はスペシャルライヴということで、ツインパーカッションとしてアディショナルメンバーに抜擢されたという訳。

かれこれ30年以上前の事になるが、それは僕の高校時代、サディスティックミカバンドからソロアーティストになった高中正義氏の1stアルバム「セイシェルズ」、2ndアルバム「TAKANAKA」を聞いてそのサウンドに魅せられ、コンサートを見に行っては高校のバンド仲間とコピーをしてライヴまで演っていた。

そしてプロとして仕事を始めて間もない頃、当時の高中バンドのメンバーであった小林ミミちゃんのバンドに参加していたこともあって高中さんとは面識はあったものの、今まで仕事として一緒に演奏したことは無かった。今回は先輩の斎藤ノヴさんに声をかけてもらい、蒼々たるメンバーと共に一緒に演奏させていただくことに。
ノヴさんとも随分長い付き合いになるが、ツインパーカッションとしてベタで1ステージ一緒に演奏するのはシングライクトーキングのツアー以来で10年以上ぶりとなる。

リハーサルをやってみて受けた高中さんの印象は「ロックミュージシャンだぁ」の一言に尽きる。どうも70年代のトロピカルなサウンドからフュージョンギタリストっぽい印象を受けがちだが、なんのなんの、リハーサルのやり方からしてシンプル。インプロヴィゼーションではなく、決まったリフを固めていく感じで、ギターの音色までもレコードやCDで聞いた通りの音が目の前で大音量で飛び出す。初期の作品はよく聞き込んだので「ああこの音、この音!」といちいち感激もするが、そこで一緒に演奏するのにただ必死になっている自分に気付く。

リハーサル中に疑問な点があれば即(リハーサル中演奏は全て録音されているのだが)、録音したその演奏をプレイバックして修正していく。これはレコーディングの作業と変わらないのだが、常に作品になる演奏の質を求められるので、緊張感もあれば良い意味で気合いも入る。というかもの凄く集中する。なので決してリハーサル時間は長くない。曲に慣れるまではちょっと気後れしたが、馴染むに従って演奏がどんどん楽しくなってくる。

プロなら当たり前の事かと思うかもしれないが、ライヴとレコーディングは別物と考えるミュージシャンも多い中で、この潔い音作りはメンバー個人々々の力量、責任感に委ねられる部分が大きく、ここをこうして欲しいとか細かいリクエストは全く無く、カッコ悪かったら二度とのライヴには誘われないだろうという事である。こちらも腹をくくって挑むのみ。できるだけの自分のパフォーマンスをぶつけるだけである。

僕がミュージシャンとしてプロになろうと思った時期は、その入り口は「ロック」しか無かったと言っても過言ではない(ジャズやクラシックを志した訳ではないので)。そしてそのプロのロックミュージシャン達は皆、ものすごく怖かった印象がある。当時、果たして自分がこういう人達の中でミュージシャンとしてやっていけるものかと、不安になったくらいである。ただ、「いい音」さえ出し続ければ何処かで誰かが認めてくれるものだと未だに信じている自分がいる。巷に増えた音楽学校では教えてくれない「現場の空気」というものがある。明日のライヴは、そんなバンドマンの基本の心構えを思い出させてくれる「現場」である。

まだ当日券が少しあるようなので、TAKANAKAサウンドに触れたい方は是非見に来て欲しい。場所は中野サンプラザ!

2013年11月17日日曜日

七浦フェスティバル

Papa Boogaloo、15日の千倉グラスフィッシュでのライヴは雨まじりの天候の中、遠方からも多くのお客さんが駆けつけてくれて100人程集まっただろうか?会場の熱気にも押されて演奏も否応なしに盛り上がり、大成功のうちに幕を閉じた。千倉に移ってもう8年目、わかりやすく、且つ上質の音楽をこの地にも届けたいと思い続けて何度かライヴをやって来たが、主催してくれたグラスフィッシュの大場さん、スタッフ、メンバー含め、全て手作りで行ったライヴ、今回が一番充実した内容となったのではないだろうか。そこに多くのお客さんに集まってもらえたのはなんとも嬉しい限りである。

さて、ちょっと話は変わって、僕の住んでいる千倉町南部の七浦地区には七浦小学校がある。何度かここの子供達にパーカッションのレクチャーなどしてきたが、千倉町の片隅にこんな素敵な校舎の学校があるのかとビックリ、その敷地にある校舎の中庭には階段状になったテラスがあって、音の響きといいロケーションといい、とてもいいスペースなのでいつかここでライブなど出来ないものかと思っていた。

ところが、千倉町全体、少子高齢化の傾向は強く、子供達の数は減るばかり。南房総市の方針で、来春千倉町にある小学校が一つに統合されることに決まった。聞けば七浦小学校は140年にも及ぶ歴史があるという。しかし七浦の子供達は町の中心部にある学校へ通う事になり、ついに七浦小学校は閉校となる。これまで校長先生とは「機会があれば是非何かやりましょう!」と話をしてきたのだが、なかなか実現できずにいたところ、この閉校を記念した行事をいくつかやるので、そのイヴェントで是非演奏をと相談され半年程前から準備しつつ、ついに実現することに。閉校はなんとも寂しい事なのだが、ここへ通っている子供達に少しでも心に残るイヴェントにしたいと協力を申し出た。

演奏に興奮して踊り出す幼稚園児達
日付はグラスフィッシュのライヴの翌日、16日の土曜日。小学校では「七浦フェスティバル」と題したイヴェントが行われた。この日は朝から雲一つない好天に恵まれ、子供達は午前中、苗木を山の麓に植える「植樹祭」。お昼を挟んで校庭に集まり人文字を書いて、それを空撮するという大イヴェント。その後、子供達による音楽会をこの中庭で披露、その後、Papa Boogaloo の演奏という内容。子供達の父兄はもちろん、おじいちゃん、おばあちゃん、回覧板を使って地域の多くの人に参加を呼びかけ、一日を通して七浦小学校には300人を超す人が集まった。

空撮後の中庭での音楽会では、併設されている幼稚園児も参加。合唱やお遊戯、そして大人も交じって千倉音頭の三味線の合奏など、それはそれは子供達の可愛い心温まるパフォーマンスで会場も和やかなムードに包まれる。そして僕らの演奏も子供達向けに「アンパンマンのマーチ」や「となりのトトロのテーマ」などラテンにアレンジして披露。徐々に盛り上がる演奏に子供達は興奮気味で自然と踊りだす。そしてハモニカの八木さんのソロパフォーマンスに会場も大喝采。最後にはラテンナンバーで大人も子供も踊って盛り上がりイヴェントを締めくくった。

七浦に住んで8年目ともなると、移り住んだ当初、この学校の生徒だった子も既に高校生になっていたり、地域に根付くよう生活していると子供の成長がよく見える。学校を尋ねるといつも子供達は大きな声で挨拶をしてくれるし、七浦の子供達はみな明るく元気でいい子が多いと思う。それにはのびのび通える学校があるからだろう。自分でも子供の時にこんな小学校があれば良かったなぁ、なんて思ってしまう。

私見だが、七浦小学校は千倉町で一番環境の良い学校だと思っている。他の学区の人々はこの小学校を見た事も無い訳で、市の方針とは言え、住民の多い地区の学校に統合を決めてしまうのは大人の勝手ではないのか?本当に子供に夢を与える教育を考えるならば、千倉町民全ての人が全ての学校を見て、子供達がのびのび育てる環境とは果たしてどんなものなのかをもっと議論すべきだったのではないかと、よそ者ながらこのイヴェントを通して考えさせられたのだった。

2013年11月10日日曜日

千倉でライヴ!

今週15日 金曜日、わが町千倉でライヴです。

ユニット名は "Papa Boogaloo" (パパ・ブーガルー)。ブーガルーとはR&Bとラテンのエッセンスがミックスした音楽ジャンルの一つ。
メンバーは八木のぶお (Harmonica)、津垣博通 (Piano)、高橋ゲタ夫 (Bass)、そして僕の4人編成。

今年の春、ベーシストのゲタ夫さんの主催のセッションで集まったメンツ。メンバーそれぞれではいろんな現場で顔を合わせてきたベテラン選手達。ただこの顔合わせは初めて! 各自持ち寄った楽曲に、みんなでイメージを膨らませて出てきた音は初めての顔合わせとは思えないほどブレンドして、優しく、そしてエネルギッシュに盛り上がり、セッションというより既にバンドサウンド。

んじゃ、なんとかこのメンツで地元でライヴをやりたいっ!と、千倉町でガラス工房 ”GLASS FISH”を主催する大場匠氏に相談すると、ひとつ返事で「やりましょう!」と。そして今回のライヴ実現に向けて徐々に準備を進めてきたところ。詳細は右のポスターをクリック!

なかなか地元でライヴをやる機会が無いので、是非この機会をお見逃し無く!Romanticaの楽曲も演奏しますよ〜。

2013年11月7日木曜日

農繁期に新車?納車!

いい歳して、戦闘機のようなチャリンコをゲット。このフレームとの運命的出会いを文章にするととてつもなく長くなるので割愛。スペシャライズド S-works Tarmac SL3、3年型落ちの売れ残り新品。価格も破格。しかもコンセプトストアで。9月あたまに契約、パーツ揃えて組み上げてもらったら、なんとこの農繁期に納車(汗)!

80年代からロードバイクを楽しむ人間としては、近年のバイクの進化について行けず、「やっぱりロードはヨーロピアン、クロモリ(鉄)でしょ」と、その造形美と乗り心地の優雅さにこだわりがちになる。しかしマウンテンバイクの流行から発展したアメリカンロードバイクは、その開発に莫大な予算をあて、最新の性能を備えたバイクを作り、今や多くの世界のトッププロチームに供給している。このバイクもそんなアメリカンロードバイクを代表する一台である。

まさか自分がこの歳になって、これほどガチなレース仕様のバイクに乗るとは思いもよらなかったのだが、冒頭にも書いたとおり、楽器同様、自転車も出会いなのか。現行モデルはSL4だが、3年型落ちのSL3とはいえツール・ド・フランスでも大暴れしたトップモデル。果たして自分には不釣り合いか?

納車される前にこのバイクのインプレを書いたWebやブログを見ると、硬い、脚に来る、反応がいい、加速がいいという意見が多かったが、加えて、僕にはスピードスケートの刃に乗っているような印象で、クランクを回すとそのトルクが一切逃げずに後輪に伝わって直線的なスピードにつながるようなイメージ。

脚力だけでなく体幹筋も使って身体全体でペダルを回せば、出せる出力全てをスピードに変えてくれる。疲れてフォームが崩れそうになると、姿勢を修正しながら効率よく力をペダルに伝えるポイントを教えてくれるようにも感じる。確かに高硬性だが、乗り心地までガチガチかというと、カーボンバイクらしいマイルドさもあって小気味いい乗り心地である。スピードがのりやすいので、楽しくなってついオーバーペースに。

天気がいい日は農作業が忙しいが、時間を作って軽くシェイクダウン、といつも走る平坦基調の海岸線を一定ペースを心がけて走ると、こんなログ。

距離 57.26km タイム 1:47:30 平均スピード 32.0km/h
平均心拍 142bpm 最高心拍 158bpm
平均出力 193W 最大パワー 449W

自分にすれば、何気に早い。平均心拍に対して平均出力はかなり高い感じ。経験値だとクロモリバイクでこの平均出力を出すとなると、多分平均心拍は150bpmを超えるだろうか。走りながら明らかに出力に対して心肺は楽だと感じられる。しかし低めの心拍の割に、乗ったあと背筋から腰回りの筋肉がグッタリと疲れた。という事は自ずと体幹筋が鍛えられるということか。

とにかく世界のトッププロがレースで戦うためのフレーム。戦闘機に遊覧飛行など許されないのと同様、このバイクに乗ると「気ままにサイクリング」とはいかない。一旦乗ったら、気合いが入ってトレーニングモードになる。この歳からの自分の可能性を広げ、早く走るというモチベーションを上げるにはもってこいのバイクだが・・・。身体が悲鳴をあげるまで走ってみるか。

2013年11月3日日曜日

タマネギ、今日でしょ!

今年ももう11月に入って、今日は3日。連休とあって南房総を訪れる人がかなりいる模様。県外ナンバーの車や数十人で群れをなすバイカー等、田舎にいると見慣れない人達は一目でわかるようになる。観光客が増えることは地元の産業も活気付きいいことだと思う。しかしこの連休、天候が安定しない。本来この時期、晴れれば抜けるような青空が広がって、乾燥した空気がちょっと肌寒く感じる時期だが、昨日は午後から雨、今日は晴れの予想だったが、どんよりと雲が多く空気も止まっている感じ。どうせなら天気のいい日にやってきて、南房総の気持ち良さをもっと感じて欲しいと思ってしまう。

しかし、個人的にはこの時期、農繁期である。冬野菜、春に収穫するものなどの仕込みの時期である。僕はまわりの畑の様子を見てから動き出すくらいのんびりしていて、その準備はいつも後手後手となってしまう。

上の写真は借りている畑の3分の1、ネギ、大根、人参、菜花、空豆、ニンニク、大豆などを栽培中。これだけやっても残りの3分の2は休耕中。その何処かで今年も小麦を作ろうかなぁ、と。大豆は枝豆として食すなら今が収穫時だが、周りに配ってもとても食べきれる量ではなく、残りはそのまま立ち枯らせて、大豆として12月頃収穫する。例年ならその大豆を味噌にするのだが、味噌ももう2年分くらい仕込んである。納豆や豆腐でも作ってみようか。

 さて、今日はは予報では晴れだったので午前からチャリンコのトレーニングを予定していたのだが、朝早くに行きつけの種苗店から、オーダーしておいたタマネギの苗が入荷したとの連絡があり、明日の天気予報は雨。なら今日植え付けでしょ!と予定変更、朝から畑の準備である。

植え付け自体は簡単な作業だが、その前に土作りの準備がなかなか重労働である。これまたちょっと離れた所に借りている10坪ほどの小さな畑に、10日程まえに堆肥、有機石灰、麦わらを土に鋤き込んでしばらく放置。今日は元肥を追加して良く耕し、畝立てしてからマルチシートを敷いて準備オッケー。ってこれ全部自己流。全部有機肥料で、農薬も一切使わない。この離れの畑、年々土が良くなっていて、連作にも関わらずここで毎年美味しいタマネギが必ず穫れるから不思議である。

そして夕方、甘〜く出来上がる極早生のタマネギの苗を200株ほど植え付けた。これで予報通り今夜から明日朝にかけて雨が降ってくれるのを祈るのみ。写真右半分は入荷待ちの普通の早生のタマネギをもう200株植え付ける予定。タマネギは収穫後軒先に吊るして乾燥させれば保存がきくので毎年多めに作付けする。極早生のタマネギは収穫時、生でかぶりつける程甘くて美味しい。タマネギの栽培が一番ワクワクするかな?