2014年2月28日金曜日

下ハンしばり

久しぶりにチャリンコネタ。このチャリンコネタ、意外やアクセス数が多くてビックリ。でも音楽ファンでこのブログを見てくれている人には分かりにくコンテンツなはず。サラリととばしてください。

河津桜(この辺りでは頼朝桜って呼んだりする)と菜花
ようやく寒さから解放される日が増えてきた。今日の南房総の気温はなんと19℃まで上がった。
さて、この冬の間、日中の気温が10℃に届かない日も多かったが、それでもこの辺りでは真冬でも日中5℃くらいはある。日本各地でチャリンコのトレーニングをしている人達を考えると、ここの環境は恵まれていると思う。ただ5℃~10℃という状態で30km/h以上で自転車を走らせると、さすがに身体は冷え、手先、足先はかじかんでしまう。そこで、寒くなる前に冬用のウェアを新調。最近の冬用ウェアは防寒性のみならず、前傾姿勢を強くとっても身体にうまくフィットする裁断がされ、空力にも優れていて、冬のトレーニングのモチベーションをかなり持ち上げてくれた。

しかしこのウェア(ジャケットとビブパンツ)の下にアンダー2枚、防寒用靴下にビンディングシューズ+シューズカバー、手袋二枚重ね+ホッカイロ、耳当て、ヘルメットにサングラスとまるでスキーをするのと同じくらいの重装備となる。これだけ着込むだけでも時間がかかってしまうし、運動後の洗濯物の量も凄いことに。それが今日の温度くらいになれば、アンダー一枚に長袖ジャージ、手袋も薄手のもの一枚で済み、シューズカバーもいらない。気楽に走り出せるのがなんともありがたい。やっぱりチャリンコは春、秋が気持ちいい。

2月になって本格的に乗り始めたカーボン車、現在の仕様
しかし南房総の春につきものと言っていい「風」が今日も吹いている。今日は北東の風が6~7mくらいで特に強い風ではないが、海岸線などところどころ10mを超える風も吹く。5m以上の風は正面から吹けばスピードを30km/h以上にキープするのもなかなか大変である。仮に無風だとしても自転車は常に風圧と戦いながら走っているわけで、近年は機材の発達もあって、フレームがエアロだったり、ホイールもエアロ効果が高いものがいろいろと出回っている。
が、しかし機材に頼ってどれだけ空力特性が上がるか、実際のところ自分にはよく分からない。ディープリムと言われるホイールは40km/h巡行に有利と言われるが、素人が1人で走って40km/h巡行はかなりキツい。ロープロファイルのホイールとの空力的な差を感じる程のスピード域で走り続けられない限り、意味がないということである。

それよりもライディングフォームが及ぼす空力抵抗の方が遥かに大きく、実感しやすい。こーぢ倶楽部で勧められるポジションはハンドルとサドルの落差がかなり大きい。僕のバイクでおよそ100mmである。下ハン(ドロップハンドルの一番低いところ)を持って肘を軽く曲げるとかなり強い前傾姿勢になる。康司さん曰く「前傾を深くとって、背中のアーチを作ることでパワーが出しやすい」と。これが分かるようになるのに僕は1年半かかった。今でこそそのフォームの意味がわかるが、最初、これほど深い前傾姿勢をとると、ペダルにどう力を伝えていいのか分からなかった。

走行中撮影、蜜蜂が沿道に飛び交っていた
しかし時間をかけて、この前傾に少しづつ慣れながら、あくまで引き足を強くペダルを回すために骨盤を立てて背中にアーチを作るイメージでトレーニングをしてきた。ここへ来てやっと、下ハンを持ってパワーを出す感覚が身についてきたか。むしろこの姿勢のほうがパワーがでると言ってもいい。ただ長時間この姿勢をとると背筋や腹筋を多く使うので疲労しやすいのだが、プロのレースでも1人で逃げをキメた選手はゴールまで永遠この姿勢でもがく。疲労をほぐすにはダンシングを交ぜるしかない。

冬の間トレーニングしていたコースは平坦基調。以前は風の強い日は走りに出るのが億劫だったが、この下ハンを握る姿勢を自然にとれるようになってからは、風こそ効果的なトレーニングになると思い、向かい風も随分楽しめるようになった。今日は復路の殆どが向かい風、2時間弱のトレーニングの半分以上をこの下ハンしばりで走ったが、気温も高いせいか、向かい風の中でスピードにのる感覚が気持ちいい。この姿勢なら、アップライトなポジションより3~5km/hほど早く走れる感覚である。

3月からは徐々に登りの練習を交ぜていこう。今年の初戦は4月のツールド草津のヒルクライムである。

2014年2月26日水曜日

春の香り

2月に入って寒い日が続き、あの2週連続の関東圏の大雪もあってか、今年はいつもの年よりも春が待ち遠しい。そして昨日、今日と昼間の気温は随分と上がってきて、日差しもたっぷりで随分暖かくなってきた。

我が家の庭にある沈丁花はご覧の通り7分咲き、沈丁花の花の香りは春の訪れを強く感じさせてくれるが、少し暖かい風にのってこの香りがすると「もう春だなぁ」とウキウキしてくる。ブログではこの香りが伝わらないのが残念だが、どこでも良く見かける木なのでみなさんもう感じ取ってられると思うが。

今我が家では梅、水仙、ローズマリーの花が咲いているが、よく見るとローズマリーの花に無数のミツバチがやってきて盛んに花の密を吸っている。どこかに巣があって蜂蜜が穫れるならローズマリーの蜂蜜はどんな味がするのだろう。
房総では養蜂も盛んで、この時期は東北地方の養蜂家がミツバチを元気に越冬させるため、ここ房総の山にミツバチを引っ越しさせるのである。最近ではこのミツバチの巣箱ごと盗まれることがよくあるそうだが、この辺りでは、こんな所に?という場所にミツバチの巣箱が置かれているのを目にする。
ハウスで飼育されるミツバチは花を限定できるので、蜂蜜も花ごとの味を楽しめる。意外なのは蕎麦の花の蜂蜜で、色も濃く、香りも一癖あって濃厚な味でちょっと黒蜜っぽくて美味しい。僕は寒天にこの蕎麦の蜂蜜をかけて食べるのが好きである。

さて、畑ではまだネギ、大根、ニンジン、菜花が穫れるが、ソラマメが随分大きく育って、しっかり花が咲いている。実がつく頃にはてんとう虫が媒介となってアブラムシがソラマメを襲うのだが、まだ花が咲いているうちは奇麗である。周りの畑ではこの駆除の為、ちょうど今頃から農薬を散布するが、我が家では放ったらかし。不思議なもので樹勢が強ければアブラムシは付かず、弱った茎からやられてしまう。それでも「穫れる分だけ食す」主義なので気にしない。有機無農薬で栽培すると実の大きさなどもバラバラで、マーケットに並ぶものよりも全体的に小さいが、なんといっても味は格別に旨い。

間もなく3月になるが、まだ寒い日もあるだろう。しかし確実に春はそこまでやって来ている。やはり春がやってくるワクワク感はなんとも言いがたい。いくら南房総の冬は温暖と言えども、やはり本格的な春の到来は待ち遠しいものである。

2014年2月21日金曜日

Romantica Live 終了

2月半ばに2週に渡って大雪に見舞われた関東地方。20日にブッキングしたライヴ当日もまた雪が襲う予報さえあったが、結局今週の天候に大きな崩れはなくライヴ当日は曇天となり、遠方より駆けつけてくれたお客さんも多く予想を大きく上回る入りで、演奏も楽しく充実したライヴが出来た。

リハーサル中
 バンドネオンの早川君が参加してくれてからバンドのサウンドも厚くなり、楽曲のムードをより濃厚に表現できるようになった。この編成では3回目のライヴになるが、回を重ねるごとにメンバー同士のコミュニケーションも密になって、演奏にも幅が出てきたような気がする。今回、パリから一時帰国した早川君の参加も実現して、メンバー皆が楽しんで演奏している事がお客さんにも伝わったのではないかと思う。

さて、ライヴ中にもお話したのだが、次回のライヴは4月13日、日曜日、「楽屋」にて。バンドネオンの早川君は不参加となるのだが、いつものトリオにバイオリンとヴィオラを加えたストリングス中心の編成でお送りする予定。初の試みなので今からワクワク、ドキドキである。乞うご期待!

今回もライヴに駆けつけてくれたみなさん、本当にありがとうございました。ライヴの詳細はまたすぐにこのブログにてお知らせします。

2014年2月18日火曜日

リハーサル

今日は20日のライヴの為のリハーサル。

先週末、先々週末と大雪に見舞われた関東地方。南房総でも場所により少し雪が降ったようだが、我が家の周りでは風雨は強かったものの雪が積るようなことは無かった。が、都内へ通じる交通網は完全にマヒ、鉄道、バス、高速道路全てに影響が出て、さながら陸の孤島状態に。千葉は広く、北部はかなりの積雪があり、その風景はまるで北国のようでもあった。僕も予定をずらしたり、この二度の冬の嵐に翻弄されたが、影響を大きく受けた方も多いのではないだろうか。

さて明後日、木曜日に予定しているRomanticaのライヴ。このタイミングにまた太平洋南岸を低気圧が通過するという。現在の予報では雨か雪、先週ほどのことはないという。自分としては普通にライヴをやるつもりでいるが、天候次第では交通に影響など出ないとも限らない。多くの方に見に来てはいただきたいのだが、雪で足下もおぼつかない状態で帰路の心配などしながら音楽を聴くのも落ち着かないことだろう。無理無く会場へアクセス出来る方はブラリと聴きに来て欲しい。

田舎暮らしをして、都会では気がつかない自然の成り行きに常日頃接していて感じることは多く、季節の移り変わり同様、天候の変化に関しても肌で感じることがある。僕なりに思うところ、「同じ気圧配置の流れが3週続く事はない」というのが実感である。台風も似た動きで2週続いてやってくる事はあるが、3週続いて台風が来た事は無い。なので、今週の天候の崩れは先週、先々週のそれとは違うだろうというのが僕の予測。まあ楽観的ともいうが・・・。

仮にお客さんが少なくても演奏はいつも通り。この2週に渡って都内を襲った大雪に少々疲れ気味だという方々に、肩の力を抜いてリラックスしてもらえるよう、気持ちいい音楽をお届けしたい。

2014年2月6日木曜日

寒の戻り

1月末あたりから時折春めいた暖かい日があったりして、もう三寒四温の巡りがやって来たのかと思いきや、立春が過ぎここへ来て寒の戻りで厳しい寒さが日本中を覆っている。

こう寒いと、「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ、やがて大きな花が咲く」とQちゃんこと高橋尚子の座右の銘を思い出す。概ね暖かい時期がシーズンのアスリートにとって、この時期基礎トレーニングに励む期間に心に響く言葉である。

実際、土に触れて生活をしていると、この時期に生える雑草は夏のそれとは違って、土の上に伸びる葉は小さいものの、根は細かく広く深く広がっていて、畑の草取りもなかなか厄介なのである。しかし草取りしながらついこの座右の銘が浮かんで来ては、「あんたもこの雑草のごとく根を伸ばせ!」と自分を叱咤してみたり。草取り自体が作物の収穫を促すだけに、寒い日にも雑草を取り除くというこの地道な行為は作物の根を広げるためには必要な作業であり、ここから競争は始まっているのだと感じてみたり。

さてさて、秋口に仕込んだ冬野菜、今が旬なものも多く、畑はそれなりに賑わっている。我が家ではネギ、大根、菜花、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジンが収穫時期を迎えている。春が近づけばソラマメ、タマネギと続く。上の写真は今朝の収穫。

特に去年、今年と大根の出来が素晴らしい。我が家で出来る大根はとにかく水分が多くて甘みが強い。売っている大根とはまるで別物。辛味がほとんどないので、かつら剥きして千切りに、これに鰹節と海苔をのせ、ごま風味のドレッシングをかけた大根サラダはいくらでも食べられる。おでんや煮物にすると味がしみ込みやすく、みそ汁に入れてもまろやかな風味になる。

今年は全体的に小ぶりだったが、数もそこそこ育ってくれた。全ては食べきれそうにないので、薹(とう)が立つ前に収穫、干し大根にしてたくあんを漬けてみようかと。少しだが物置の軒下に吊るしてみた。う〜ん、すっかり田舎の風情丸出し。百姓仕事もついにここまで来たかという感慨さえ湧いてくるぜぃ(笑)。
それにしても日本古来から続く質素ながらも豊かな食文化、古人の知恵につくづく関心させられることばかり。

冬の間に強風にやられてしまった野菜も少なくないが、そこは出来るものだけいただくという構えで、プロではないし深刻には受け取らない。あくまで有機無農薬でやっているので、ムシにやられてしまうもの多い。しかし土を作って、種を蒔き、苗を植え、草取りをして、地道にやれば必ず収穫はやってくる。畑仕事は素人、まだまだ経験が浅いので思い通りにはいかないが、はやりこれもセンスが大事だとわかってくる。

また、1年通じて野菜を作ってみると、今なにが旬なのかが良くわかる。都会に住んでいる時は、マーケットに一年中おなじ野菜が並んでいて、どう作られているのかなんて関心さえ持たなかったものだ。今では「あ~、これハウス栽培ね」とかすぐにわかるようになった。たしかに1年を通してあらゆる野菜が手に入るのはありがたいが、旬を知ることで、美味しい時期はもちろん、大地の恵みを感じることができるというものである。